- コーポレートカラーについて
- 70:25:5の法則
コーポレートカラーについて
「コーポレートカラー」はブランドの印象に大きく関わるので非常に重要です。色というものは様々な意味があり、デザインをする上で「なぜこの色を選んで使用したのか?」など答えを常に持つ必要があります。まさに色作りから、ストーリーはすでに始まっているのです。
使う色や、色の組み合わせを決める上で一番重要な要素は、その企業に合った色を選ぶことだと考えられています。赤は活発さ、青は信頼を表す……など、私たちは無意識のうちに、コーポレートカラーによって企業イメージを浸透させられているのです。そのため、使う色によって受け取る印象が大きく変化すると言われています。
コーポレートロゴやカラーを決める時は、色の持つイメージや心理的効果をしっかりと理解しつつ、企業のイメージとマッチするような色を選ぶことができるかがとても重要になってきます。
この色合い、それぞれ何かわかりますか?
今回はコンビニエンスストアを例に挙げて説明したいと思います。まずはこちらの配色を見てください。普段よく見かけるこの色の組み合わせ、何か答えられますでしょうか?
正解は……
左から、ファミリーマート、セブンイレブン、ローソンのコーポレートカラーです。コンビニは普段から見かける機会が多いと思うので、分かった方がほとんどなのではないでしょうか。このことから、コンビニエンスストアのコーポレートカラーを見ただけで自然とその店をイメージすることができるということが分かります。
これらのロゴはこのように説明されています。
ファミリーマート
ファミリーマートのロゴに使われているブルーとグリーンは、楽しさや新鮮さ、信頼、安心を表しています。この2色を使って作られたシンボルマークで、お客様との「絆」を表現しています。(引用元)
セブンイレブン
現在使われているロゴマークは、アメリカでビジネスが始まった頃に考案されたもので、日本で作られたものではありません。1946年に店名を「7-ELEVEn」としてチェーン展開を行うようになり、現在のロゴマークもこの頃に生まれました。「セブンイレブン」という店名は、展開当初の営業時間が朝7時から夜11時までだったことに由来します。
セブンイレブン・ジャパンの見解では、オレンジ色は「夜明けの空」、緑色は「砂漠のオアシス」、赤色は「夕焼けの空」をイメージしたもの、としています。
当時のセブンイレブンは朝7時から夜11時までの営業形態が大きな特徴だったため、「朝から晩まで人々のオアシスになるように」との意味を表しているのかも・・・?とのことです。
ローソン
ローソンのロゴマークである青い背景に牛乳缶のマークはローソンの始まりといわれるアメリカのローソンミルク社がミルクを販売していたことが由来とされています。そのため、牛乳を運ぶために使う缶がモチーフになっているとのこと。
なぜ青色なのかというと、当時の看板の色を用いているそうです。コンビニなのに牛乳を運ぶ缶がロゴに入っているってなんだか不思議ですが、歴史を物語っているんですね。
国旗のカラーも全て意味がある
ちなみに国旗の色も全て意味があります。
デザインをするときには様々な願いや意志が込められているのです。
例えば日本の国旗、日の丸。赤は博愛と活力、白は神聖と純潔を意味していると言われているそうです。
赤の色は「太陽」「血」「犠牲」を示すほか「共産主義」「博愛」「愛国」などの意味を持つこともあります。連想ゲームのような感じですね。
ちなみに白は「自由」「純潔」「正義」「平和」を表すことが多いです。
神社でも神聖な色としてよく使われますね。
例えば海外を見てみますと、フランスの国旗も、自由・平等・博愛の象徴として、国旗を掲げています。国家も色をきちんと取り入れてブランディングをしているんですね。これは愛国心、克己心を高めることにもなります。私も海外で日本の国旗を見ると、なんだか安心します。
さて、次は「70%:25%:5%」の法則についてです。
色の配色比率「70:25:5の法則」
一般的に、基本カラー3色を「70%:25%:5%」の比率にして配色すると、バランスの取れた美しい配色になるとされています。
というのも、扱う色数が増えるほどバランスを取るのが難しくなります。なので、基本的には色数は3色程度に制限したほうがベターです。
相性の良い色を組み合わせても、色の配分がおかしかったり、無計画にたくさんの色を使用すると全体のデザイン自体がまとまりのない印象を与えてしまうことになります。
配色のコツは、色数を絞り使う色の割合をきちんと決めることです。
最も大きな面積を占める色を「ベースカラー(70%)」、ブランドのイメージカラーなどデザインの中心になる色を「メインカラー(25%)」、画面にアクセントを持たせるための色を「アクセントカラー(5%)」と呼びます。
ベースカラー・メインカラー・アクセントカラーの役割
ではこれらの3つの役割を見ていきます。
ベースカラーの役割 70%
ベースカラーはデザインの中で最も大きな面積を占める色になります。「背景」や「余白」に用いることが多いです、メインカラーやアクセントカラーを邪魔しないような色を選びます。
ベースカラーはデザイン全体の印象にもなります。
無彩色、またはメインカラーやアクセントカラーの明度をあげた色をベースカラーにするとデザインしやすくなります。
メインカラーの役割 25%
メインカラーはその名の通り、主役となりデザインの中心になる色です。メインカラーはロゴなどに使用されることが多いので、「明度の低い色」が扱いやすいとされています。
ベースカラーと似た色を使えばまとまった印象、補色になる色を使うとデザインに動きをつくることができます。
アクセントカラーの役割 5%
アクセントカラーは、その名の通り、画面にアクセントを持たせるときに使用する色です。
メインカラーとベースカラーだけでは単調になりがちなので、メリハリやコントラストをつけるために使用します。ベースカラーやメインカラーと比べて使用する色の面積が少ないので、色合いが強かったとしても問題ありません。色の面積は小さいですが、最も目を引く色になるので注目させたいコンテンツのタイトルやボタンなどに使うと良いでしょう。
4.まとめ
配色にもある程度のルールがあり、ルールに基づき、色を決めていけばバランスの取れた配色が可能です。そしてロゴやWEBサイトなど、活動をする上で決めておくと相手に与えるイメージをコントロールできるので非常に便利です。
- 配色は色の組み合わせ以外にも、それぞれの色の割合も重要になってきます。
- メインカラー→ベースカラー→アクセントカラーの順番で色を決めていくといいです。
[参考]色の持つイメージについては参考ページをご覧ください。
・「色の持つイメージが与える心理的効果とは?チラシデザインの広告効果を高めよう!」