はじめに
「綺麗につくられたもの」だったり「美しいもの」といったイメージを持たれるかもしれません。ここでは、まず「デザイン」という言葉の意味や、「アート」との違い、そしてビジネスにおけるデザインの重要性について理解しましょう。
2.デザインとは
デザインの言葉の語源はラテン語の`designare`を由来としていると言われており、「計画を記号に表す」や「線を引く、描く」といった意味を持っています。つまり、「アイデアを何らかの形として表現する」とも言えるでしょう。
次に、デザインは「何のため」にするものなのか、ということにも触れていきたいと思います。
私たちの周囲にあるモノを思い浮かべてください。例えばペットボトルであれば、ラベルは私たちが飲み物の味を連想できるような表現になっており、キャップも私たちが開けやすいように凹凸があります。何よりドリンクを持ち運ぶことができ、安価であるという機能性もあります。
その他、私たちの目にするあらゆるモノは「利用者=ヒト」に向けてつくられています。中でも、利用者目線であらゆることが考慮されたモノは、ずっと使っていたい、持っていたいと思えたりするのではないでしょうか。
まとめると、デザインとは、ヒトのために思考し、最適な形として表現すること。つまり、誰かの課題を解決することと言えるでしょう。
3. なぜデザインが重要なのか
①伝えたいことが伝わりやすくなる
誰かの課題を解決するためには、まずその人の求めていることを理解し、その上でどんな機能や情報がどんな段階で必要なのか、といった設計をしていくことが大切です。
その過程での取捨選択や、表現のブラッシュアップなどを経て、伝えたい人に伝わるようになっていきます。
②言葉で伝えられない情報を伝えられる
詳しくは別のレッスンで説明しますが、デザインしていく上で、余白や文字組み、色、イラスト、画像、触感などにも気を払っていくことが大切です。これらは言葉ではありませんが、様々な情報を伝え、印象を持ってもらうことに大きな役割を果たしています。非言語はデザインを構成する重要な要素で、誠実さや楽しさ、大らかさなどの感覚的な印象を見る人に感じてもらうことができます。
③ブランディングにつながる
前述の2つを満たし、誰かにとっての良いデザインを生み出し続けることは、一貫性のあるブランドの形成につながります。
ブランドが形成されていくと、数ある中から価格やスペックで選ばれるのではなく、「このブランドが好きだから」と選ばれるようになります。利用者のロイヤルティを高め、継続的に購入してくれたり、利用してくれたりするファンを増えやすくなっていきます。